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日本Delphi振興会

Delphiはじめて物語


第1章 野望

(続き)
 私はすでに、Visual BasicかVisual C++に決めていた。N88-BASICのこともあってか、VBにほぼ決まりかけていた。しかし、パソコン雑誌を読みあさっていると「このプログラミングソフトはいいよーん」という内容の記事が目に留まったのである。そう。この瞬間がDelphiとの最初の出会いであった。なんでも、VBより速くてVCよりも簡単に出来るそうではないか。たくさんの賞をばんばん取ってるそうではないか。私は「たくさんの賞を取っている」にひかれた。そんなにいっぱい賞を取ってるならいいソフトなんだろう、と単純に思ったのである。そして自分の心に決心が付いた96年5月吉日、ついに池袋のビッグカメラでDelphi 1.0を購入した。

 心を弾ませながらインストール作業も無事に終え、さてと、ちょっくらやってみるかな、とユーザーズガイドに書いてあることをやってみた。でもよくわからない。なんせ私が持っていたプログラミングソフトの知識は、N88-BASICだったのだから、そのギャップを埋めるのに苦労した。N88にはプロシージャなんてないし、第一、オブジェクトインスペクタだとかイベントハンドラだとか、カタカナばっかり出てくる。イライラしっぱなしである。

 そこで私が採った作戦は、とにかくユーザーズガイドに書いてある例題プログラムをわからなくてもいいからとことん打ち込むことである。自分でも何を書いているのかよくわからないが、アプリケーションが動いたときはうれしかった。こうして訳の分からないまま、ただひたすらコードを打ち込む日々が続いた。

 なんとなーく分かってきたので、次へのステップアップのため、かの有名な著書「はじめてのDelphi」を購入した(実は、この本を読むまでは「Delphi」は「デルフィー」と発音するものと思っていた)。さらにかのかの有名な著書「Delphi Q&A 120選」も購入した。さらにかのかのかの有名かどうか分からないが「Delphi応用プログラミング」も購入し、私の知識は一気に膨らんでいった(たぶん)。

 こうしてDelphiをいじくるうちに、私はある野望を抱くようになった。それは「シェアウェアにして金を稼ごう!!」というもくろみである。なんせDelphi 1.0は2万円もしたのだ。貧乏学生の趣味にしては高すぎる。売って元を取ろう、と考えたのである。こうして野望達成のため、Delphiに新たな情熱を注ぐのであった。(続く)

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